ひとかけらの恋

私は気まずくて、ただ足元ばかり見ていた。


足…翔が乗せて来てくれたから、すごく痛み治まってる…。




「~~~~。~~~~。」




話し声が聞こえてくる。




「あっ、みんなだ!」



小さくみんなの姿が見えてきた。



翔と話せる時間はもう終わり……。




「じゃあ俺、そろそろ行くわ。」



そう言って翔は立ち上がった。




「今日は本当ありがとう。」




私もそう言って立ち上がった。



そういえばもう部活引退するから、夏休みの間はもう翔に会えないんだ……。



そう思うと夏休みちょっと嫌だなぁ。




「美晴にはもう会えないんだな………。」



「……?今なんて…?」



「……っ、なんでもない。気にするなって!」




翔はそう言って笑った。



なんか、様子変じゃない??




「新学期には会えるよ?」



「……そうだな。じゃあ、元気でな!!」




翔はそう言って、自転車で走って行った。



私はその翔の後ろ姿を見送っていた。




でも私が、もっと翔の様子の異変に気付いていたら、私の悲しみはもっと少なくなっていたのかな………?



でも私は、気付けないままあの日を迎えることになるんだ………………。