ひとかけらの恋

キキッ!!




自転車のブレーキ音が響いた。




「とーちゃく!」




あっ、私……。



ついつい坂道からずっと翔のお腹に手回してた…。



私はパッと腕を離して荷台から降りた。




ドキドキドキドキ……。




まだドキドキしてる。


気がつけば空はうっすらとオレンジがかっていた。




「ありがとう翔。乗せてくれて。」



「おぅ。まぁな。先生に見つからなかったのが良かったな!」



「うん。そうだね。」



鼓動もだんだん落ち着いてきて、翔とも普通に話せていた。




「翔自転車で帰るんだから、そろそろ帰った方がよくない?」




本当は人気がない駅で一人でみんなが来るのを待ってるの嫌だけど…。




「あいつら来るまで待ってるよ。美晴一人置いて行くの嫌だし。」



それって私のことが心配ってこと?



ちょっと嬉しい…♪



顔が自然とほころびてきた。