ひとかけらの恋

「怖いのか?」



「うん…。」




翔が心配してくれるのは嬉しいけど…、やっぱり不安…。




グイッ……!!





翔が私の腕を引っ張り、お腹の辺りに回した。




ドキッ…!!




えっ!?




「しっかり捕まってたら大丈夫だから。」




翔はそう言って、私のもう片方の腕もお腹の辺りに回した。




か…かなり密着してるよー……。




自転車は坂道を下り出した。




ギュッ………。




私は怖くて、いつの間にか翔にしっかりと捕まっていた。





ドキドキドキドキ……。





坂道を下る怖さのドキドキか、翔へのドキドキか、もうわからないぐらいドキドキしていた。



心臓の音……翔に聞こえちゃわないかな?



でも今は、そんなことも気にならないぐらい幸せだった………。