ひとかけらの恋

私は先生に言われるまま救護室に連れて行かれる。




「多分捻挫ね。」




救護室にいた女の人が、私の右足に湿布を張りながら言った。




「先生…。あたし今日はもう試合出ちゃ行けないですか?」




先生の顔を見ると、難しい表情になった。




「捻挫がひどくなってもだめだろ?だから…。」




先生の言葉を最後まで聞かなくたってわかった。



やっぱり、出ないほうがいいんだね。



でも、やっぱり………出たいよ。




すごく痛かった。



捻挫した足じゃなくて、試合をできない悔しさで心が痛かった。




「ありがとうございました……。」




私は手当てしてくれた女の人にお礼を言って救護室を出た。




「美晴…。」




救護室を出た瞬間、誰かが私の名前を呼んだ。



声が聞こえた方を見ると、ユニホーム姿の翔が立っている。




「か、翔!?」




「辻島がなんで!?」



先生も私と同じように驚いていた。