ひとかけらの恋

部活の途中、一緒にパス練習をしていた優が迷った顔をしながら話してきた。




「翔のこと思い出した……?」



「えっ?まだだけど…。それがどうかしたの?」




優の表情は、ますます迷っている顔になっていく。



「ずっと…言おうか迷ってたんだけど、美晴は記憶をなくす前は……………。」




「みんな集まれー。」



優の言葉が先生の声で書き消された。



「あっ、ごめん!あとで聞くから。」




私はそう言って先生のところに行く。


優も一緒のように先生のところに来た。




「来週の大会についてのプリント配るから回してくれ。」




私は回ってきたプリントを一枚とって隣りに回す。



全員にプリントが回ると、先生がプリントに書いてあることを読み出した。