ひとかけらの恋

よくわかんないけど、翔が助けてくれたの?



トクン…トクン…トクン…。




心臓が小さな鼓動から大きな鼓動に変わっていく。


どうしよう…どんどん翔にときめいてる。



…ハッ!!お礼言わないと!



「か、翔!…あ、ありがとう!」



…ニコッ!




ドキン…。



私がお礼を言うと、翔は振り向いてニッコリと笑った。


……やっぱり、もう少し好きでいてもいいかな…?


でも、自分から言い出したのにダメだよね?




この時は、自分の未来なんてわからなかったんだ。


大会まであと3日…。

それは私の恋の小さなカウントダウンの始まりだった…。











―大会当日―



大会会場となっている体育館では、たくさんの中学生が朝から集まっている。


もちろん私達、神田南中学校の女子バスケ部も会場に集まっていた。