夏実ちゃんは産婦人科の待合室の椅子に座っていた。 「まぁ…ちょっとね。」 「聞かない方がいい?」 「……。ショウ君にならいいかな…。」 とても重大なことなんだろう。あまり周囲には話していない様だった。 「初対面なのに、あんなことする人なら、お喋りなんてしなさそうだし。」 「それは……。」 「信じるから。」 なんだか嬉しかった。 「うん。信じて。」