「ねぇ、君。」 追い付いた彼女に話し掛けた。 「な、なによ?」 「ポケットに何入ってるの?」 「……!」 「誰にも言わないから、またこっそり返しに行こう。」 待合室の椅子に黙り込んで、座ってしまった。 「わかった。じゃあ俺が買ってやるよ。」 「え?」 さっきの購買に戻った。 「すみません。さっき妹が勝手にお菓子を持ってきちゃって。もう食べてしまったので、後になりましたがこれ、お代です。」