生きたがりの青年と死にたがりの少年


「亡くなっちゃった…。ショウが目を覚ました前日に…。」

あれは前日の話だったのか!?

遠い記憶だと思ってたから。

「名前は…?」

「確かね…中川 一夫さん。そう、中川さん。」

一夫爺さんだった。

身近な人だったんだ…。

「亡くなる前にね、こう言い残したんだ。」

緊迫した間だった。

「『本当に素晴らしい人生だった。』って。中川さん、幸せそうだったよ。」