生きたがりの青年と死にたがりの少年


「母さん、ちょっと。」

ヒロを座らせて、台所にいる母さんに話しかけた。

「なに?」

「ヒロな、母親がいないみたいだし、家もないんだ。そんで、ヒロは何回も死のうとしてんだよ。今日も死のうとしてた。」

「どうしてそんな…。」

「わかんねぇけど、とにかくそういう事なんだ。今日、泊めてあげて。」

「そうね、身元を引き取りに来るまで居てもらいましょ。」