出来ちゃった恋愛

焦りを感じてるサキ。



そんなサキがくれたのは冷たいタオルだった。



「すっかり忘れてた。冷やしとけよ」

「なにを!?」

「少し腫れてる…」



そう言ってさっき叩かれた頬に触れた瞬間、ドキッとした…。



そんな悲しそうな顔すんなよ…。



サキのくせに…。



「仕事見つかんなかったらどうしよ…」

「サキはやりたいこととかないの?」

「ない」

「夢は?サキ、服とか好きじゃん。それ系の店とか探したら?」

「服か…いいかも!!」



取り合えずバイトだっていい。



今はあたしにもサキにもなんでもいいから希望が必要だ。



「お前の親、どうしよっか…」

「どう…しようね…」

「ユズはいいのか?最悪、親捨てても俺といたいと思う?」

「サキと…?」

「あっ、今の質問は間違いだな。子ども産みたいと思う?」



子どもを産むってことはサキといるってことでしょ?



サキといなくても子どもは産みたい…。



でもサキといる時間の方が長いんじゃないかな…。