出来ちゃった恋愛

ネクタイを緩め、シャツのボタンを開けるサキ。



いつものサキになりつつある…。



「仕事見つかるかな…」

「帰ったらいろいろ電話してみる。先輩とかに聞いたら見つかるかも」

「髪…黒くしなきゃね?」

「やっぱり?やっぱりダメ?」



あたしもバイトを探そう。



少しでも稼いで、サキばっかりに負担をかけないようにしたい…。



「ありがとう…」

「いいえ~」



サキの家に行くまで、なぜか手を繋いでいた。



誰もいないサキの家で、サキの部屋のベッドに座る。



部屋を出てったサキが戻って来た時にはタバコの匂いがした…。



小さなローソファーに座ったサキが携帯を取り出し誰かに電話をかけている。



「出ねぇか…」

「誰にかけたの?」

「前田先輩~」

「ホストじゃん!!」

「やっぱ夜店ナシ?」

「給料はいいかもしれないけど…」

「ですよね!!次、有馬君」



何件も電話をかけたサキだったけど、やっぱり仕事は見つからない。