ユズがいなかったら、ちゃんと別れられてたのかわからない…。



「とにかく…今までありがと…」

「ヤダ!!サキ君のウソつき!!ずっと一緒にいるって言ったのにっ!!」

「ごめん…謝ることしかできない…」

「大っ嫌い!!」



そう言って走って行ってしまった愛を見えなくなるまで目で追った…。



これが俺の選んだ人生…。



「サキ…ごめん…」

「ユズが謝ることじゃねぇよ…」

「あたしだって同罪だよ…」



ユズは無理矢理にでも俺の罪を半分背負うつもりらしい。



律義なユズらしいか…。



「次は…俺の親か」

「そうだね。泣いてらんないんだよね…」



泣いてなんかいられない。



だけど…。



今日から愛が俺のもんじゃねぇ…。



日課だったオヤスミメールも、あの高いカワイらしい声も…。



全部終わりなんだ…。



やっぱり愛を好きになりかけていた自分に気づき、ショックを受けた。



別れ…ちまった…。