出来ちゃった恋愛

１時間ほどで帰ってきたサキと悠都。



あたしも時間が経ってだいぶ落ち着いた。



「サキ…、ごめんなさい…」

「俺が浮気なんかするかよ」

「うん…」

「俺も遅くなってんのに電話もしなくてごめんな？」



悔しいけど、やっぱりサキの方があたしなんかよりだいぶ成長してるみたい。



そういうの、ずるい…。



「楽し…かった…？」

「うん、楽しかった。ありがと」

「なんか…あたし超ガキっぽい～…」

「ユズのそういうヤキモチ、嫌いじゃねぇけど」



そう言ったサキは悠都を抱っこしたままあたしのオデコにチュッとキスをした…。



やっぱりサキはずるい!!



連休、最後の夜は眠りにつく寸前のサキの恥ずかしい言葉でシメることになった。



「俺はね、ユズを好きになる気がしたから結婚したんだよ」



顔が熱くなってどうしようもないくらい照れてしまう。



『好きだから結婚した』なんて、あたし達にはウソになるから。



それがいちばん嬉しい結婚理由です。