夜も眠れるわけもなく。



ミルクを作っても少し飲むだけでクタッと寝てしまう…。



サキは明日も仕事だから寝てもらい、リビングのベビーベッドで寝る悠都のそばを離れられなかった。



ママもこんな思いをしてあたしを育てて来たんだろうか…。



世の中の母親ってすごい…。



「サキ、時間だよ」

「んっ…悠都…どう?」

「寝てるけど熱は高いまま…」

「病院行くんだろ?出勤前に送るから、帰りはタクシー使えよ?」

「ん…」

「ユズは寝た?」

「寝れなかった…」

「休める時に休まなきゃお前もキツイぞ?」



『メシのことなんか気にすんな』



そう言ってくれたサキに心の底から感謝した。



こうして眠れずに夜を明かした悠都の初めての熱。



新米ママは本当にわからないことだらけ。



代わってあげたくても、苦しむ我が子を見ることしかできない辛さは親にしかわからないみたいです。



なんだかものすご~く、気疲れしました…。