中にはアドレスと番号が書いてあるヤツもあって、油性マジックで塗り潰してやった。



「なんだよ。メールなんかしねぇのに…」

「わかんないじゃん…」

「ねぇヤキモチ?それ、ヤキモチっつーの?」

「し、知らない!!」



結婚したって浮気なんかできるし!!



若いお客さんとか心配だし…。



「携帯見たらいいじゃん」

「なんてこと言うんだこっさん!!俺はやましいことなんかなに一つねぇ!!」

「ホント?」

「うん」

「ユズ泣かせたら怒るからね」

「はい」



疑ってるわけじゃないけど心配にはなるんだよね。



結局外で働いてるサキがなにしてても気づかないだろうし…。



この不安はきっといつまでも消えないと思う。



その日、京とこっさんが帰ってからお風呂に入ったら悠都が泣いてた。



サキが抱っこしながらソファーでテレビを見てて。



「泣きやませようよ」

「挫折した。変わって」

「感じ悪っ…」

「疲れてんの」



なんかサキがムカつく…。