出来ちゃった恋愛

俯いて謝って…。



急に目の前が真っ暗になった…。



暖かい…?



「オーナー帰ってきたから。ユズに似合いそうなニット」

「なん…で?」

「帰んなかったのは悪いと思った…。目ぇ覚めてヤバいと思ったし…。でも俺はやましいことなんか絶対してねぇからな」



サキがくれたニットの帽子…。



あたしってガキかも…。



「ごめんなさぁい!!」

「もういいって。俺も気をつける」

「サキが怒って別れるとか言われたら死ぬぅ~…」

「あれくらいで別れるなんて言わねぇよ!!」



泣いたらサキに抱きしめられた。



サキの方が大人かもしれない…。



こんなに人を大切だと思ったことがなくて、なんだか怖い…。



絶対信じなきゃいけないのはサキ。



疑ったあたしが悪い…。



サキがいなくなるのが怖い…。



「ごめんなさいっ」

「泣くなよ~…。仲直りのチューするよ?」

「いいよ…」

「えっ、いいんだ…。じゃあ…」



この人を信じないでなにが家族だ。