俺達はこの島で、二度目の冬を迎えました。
ここに慣れることで精一杯だった去年とは比べものにならないほど、今はゆっくりと過ごしています。
「ジロー、早く!」
あ、今日は例外。
「んな焦んなくても、まだ時間あんじゃん。」
とは言ったものの、真綾は俺の話なんか聞いちゃいない。
「結婚式に3時間前から行くのは常識やろ!」
そんな常識、俺は知らないけれど。
コイツは相変わらず子供みたいで、けれど俺の大事な人。
「しっかし、まさかあのサムが俺らより早く結婚するだなんて、納得出来ないな。」
「何言うてんねん。
まどかに赤ちゃんが出来たんやし、これほどめでたいことはないやんか。」
そう、サムは来年にはもう父親になる。
それって想像すら出来ないけれど、今日はあいつらの結婚式。
チャペルなんて洒落たものはここにはないが、でも島をあげての祝賀会が催される。
「サム、実は涙脆いから心配だな。」
「鬱陶しいとか言ってたくせに、ジローも何だかんだで友達想いなんやなぁ。」
「友達とかじゃないっつの。」
「はいはい、それもう500回は聞いたわ。」
久々に堅苦しい服に袖を通し、少し憂鬱な気分の俺と、正反対にわくわくしてる真綾。
俺達は公民館へと連れ立った。
そこにはもう、すでにほぼ島民全員が集まっているんじゃなかろうか、というほどの人。
控室にまで、野次馬根性丸出しな人たちがいて、みんなワイワイとやっている。
俺はその光景に苦笑いを浮かべてしまう。
ここに慣れることで精一杯だった去年とは比べものにならないほど、今はゆっくりと過ごしています。
「ジロー、早く!」
あ、今日は例外。
「んな焦んなくても、まだ時間あんじゃん。」
とは言ったものの、真綾は俺の話なんか聞いちゃいない。
「結婚式に3時間前から行くのは常識やろ!」
そんな常識、俺は知らないけれど。
コイツは相変わらず子供みたいで、けれど俺の大事な人。
「しっかし、まさかあのサムが俺らより早く結婚するだなんて、納得出来ないな。」
「何言うてんねん。
まどかに赤ちゃんが出来たんやし、これほどめでたいことはないやんか。」
そう、サムは来年にはもう父親になる。
それって想像すら出来ないけれど、今日はあいつらの結婚式。
チャペルなんて洒落たものはここにはないが、でも島をあげての祝賀会が催される。
「サム、実は涙脆いから心配だな。」
「鬱陶しいとか言ってたくせに、ジローも何だかんだで友達想いなんやなぁ。」
「友達とかじゃないっつの。」
「はいはい、それもう500回は聞いたわ。」
久々に堅苦しい服に袖を通し、少し憂鬱な気分の俺と、正反対にわくわくしてる真綾。
俺達は公民館へと連れ立った。
そこにはもう、すでにほぼ島民全員が集まっているんじゃなかろうか、というほどの人。
控室にまで、野次馬根性丸出しな人たちがいて、みんなワイワイとやっている。
俺はその光景に苦笑いを浮かべてしまう。