「あんまりハゲハゲ言うなよぉ」


頭をさすりながら出てきたのは
父<智希(ともき)>


「あ!あははは…」


笑って誤魔化す母


「先に車にのってるね~」


母はそそくさと家を出ていった


「あ~!お母さんずる~い!」


「やれやれ。洋子、お父さんも車で待ってるからな」


「は~い。」


父は頭をさすりながら振り返る


「あ、お父さんお父さん」


呼び止めると、父は頭だけ私に向ける


「ん?」