「あ、たしだって、さ…みしかったよ!」
「優衣?」
「あたしだって、会いた、かったよ。でも!嫌われ…たくなくて。」
「僕は言って欲しかったです。優衣は下らない我儘はいってくれるのに、甘えることは絶対に言ってこないですから。」
「だって…琢磨は社会人で…。あたしは学生で、…嫌われたくなかった、の。琢磨に嫌われ…くっ…た、ら…あ、たし…。」
子供みたいに泣きじゃくるあたしを琢磨はさっきよりもずっと強い力で抱きしめた。
「嫌いになんてなるわけないでしょう。むしろもっと好きになりますよ。」
あたしも離れたくなくて、琢磨の背中に腕を回した。
「僕は今でも貴方が大好きなんです。あんなことを言って本当にごめんなさい。優衣から届いた指輪を見て、頭の中が真っ白になりました。自分を呪いたくなりましたよ。」
そしてあたしの目を見て琢磨が言った。
「もしもまだ優衣が僕のことを好きなら、もう一度貴方に傍にいて欲しい。」
今素直にならなかったら絶対に一生後悔する。
もうあんな思いだけはしたくない。
泣きじゃくって乱れた息を深呼吸で少し落ち着かせる。
あの日言えなかったことを今ちゃんと言うんだ。
「あ、あたしも…琢磨のことが……好きです。」
上手く伝わったかは分からないけど、琢磨はにっこり笑ってくれて、もう一度抱きしめてくれた。

