「優衣が寂しい思いをしてたことくらい分かってたのに、仕事が忙しすぎて…指輪なんてただの気休めなのに。結局貴方を泣かせて、傷つけて、別れるはめになりました。」

あたしはただ琢磨の話を聞くしかできなかった。
涙で視界はぐちゃぐちゃに歪んでいた。

「優衣は…僕と会えない間寂しかったですか?」

「…ひっ…く。……。」

今更素直に頷くことなんかできなくて、あたしは首を横に振る。

「やっぱりそうでしたか。仕方ないですよね。でも、僕は寂しかったですよ。会いたくてしかたなかった。だからこれも外せなかったんですけど、今日で終わりにします。」

そういって指輪を外そうとした。

気づいたらあたしは琢磨の右手を掴んでた。

「退けてください。外せません。」

「いやだ…。」

「貴方が外しているのに、僕だけしてるのはおかしいでしょう。」

「絶、対に…やだ。」

「そんなの惨めなだけです。」

「い、やだ。外さないで…。」

「どうしてそんな…」

ダメだよ。
外さないでよ…。
本当に終わっちゃう。
そんなのいやだよ…。