「な、なんでこ、ここに!?ちょ、放してっ!」

あたしは必死に抵抗した。
すると黙ったままの琢磨が手を放した。
と思ったら、あたしの体が今度は宙に浮いた。

気付けばお姫様抱っこをされていた。

「ちょっと、な、なにすんのよ。は、放してよ!」

「嫌ですよ。放したら逃げるでしょう?」

「やだ!はーなーしーてっ!」

「今何時だと思ってるんです?近所迷惑ですから、少し静かにしていてください。振り落とされたくないでしょう?」

琢磨の顔は本気だった。
本気で怒っていた。

あたしは仕方なく抵抗を止めて、大人しく琢磨に抱っこされた。