……晩御飯の後片付けが終わった頃だった。


滅多に鳴らない、携帯の着信メロディが、微かにポケットから流れていた。


私が、携帯を開くと…


『メール1件』の文字が。



《夕霧です》

『昼間は、お忙しい中、すいませんでした。でも、楽しかったです。又、逢いたいです。今度は、草壁さんの都合が良い時にでも……ではまた。』



『,PS,
おやすみなさい。』



私はメールを見て、少しだけ微笑んだ。
夕霧さん、こんな私にメールしてくるなんて…。


そんなことを思いながらも、私の指は、返信のメールを打っていた。



『夕霧さん。私も楽しかったです♪…今度は私からお誘いしますので。その時は、宜しく御願いします。…おやすみなさい』



…送信っと♪




……こんなに、メールが嬉しいだなんて。メールを打つのが、楽しいだなんて、初めて知った…。


少しだけ、胸がときめいている…。




……修也さん、ごめんなさい。


私は、仏壇の傍に飾ってある、修也さんの写真を見つめて、心の中で謝った。



何だか、修也さんに悪いことしてるような気分になったから。