「甘いにおいがする」 どこからだろうか。 いいにおいが鼻をくすぐる。 「あそこ、僕のお勧め」 沖田さんが指をさした。 ――――なっ…… 「…引き返しましょう」 とっさに 私は来た道を戻ろうとした。 「何故? 甘味処だろうが」 雪野が突っ込んだ。 「…………あそこは」