ぽけーっとしながら、その後ろ姿を見送った。 「へぇ、ゼロも意外と優しいとこあんね」 ヨッコは笑いながら、男子生徒の名前を呟いた。 「え、ヨッコ知り合い?!」 「うん、うちの部員だよ」 ヨッコは、剣道部のマネージャーをしている。 「へぇ、そうなんだ・・・」 渡された80円を、強く握りしめて“ゼロ”という名前を忘れないように、心の中で繰り返した。