そして…
今までは重病人のようなギナマだったのに、
いきなり起き出し、
台所で料理が待っている、
と冗談とも本気とも取れる言葉を出し、
2人をダイニングへ誘った。
その言葉で、
不思議としか言いようが無いが、
2人は自分たちが空腹だと感じている。
来る時は長い道のりのように思えたが、
ギナマが先に立って歩くと、
通路を歩いて来たはずだったのに廊下になり、
すぐにダイニングに着いていた。
かおるはすぐにでも、
是非とも話がしたかったが、
食事をしてからでも遅くは無い、と考えて
孝史の後を追った。
「僕、ギナマが死んじゃうと思ってすごく怖かったよ。
一体どうしたんだよう。
あの時、何があったの。」
お互いの顔を見つめながら微笑み、
そして口へ運ぶ、
と言うパターンで楽しく食事をしていたが…
孝史が、いきなり思い出したように、
真剣な眼差しでギナマに迫った。
今までは我慢していたがもう限界だ、
と言う様な顔に見える。
「孝史… こうして食事が出来て、
とても嬉しい。」
が、ギナマの反応は
また歯車が絡み合っていない。
2人が何故あそこにいたのか、
気にならないのだろうか。
そして、今の孝史は真剣そのものだ。
「分かっているよ。
僕も同じだよ。
だけど僕は今、ギナマの秘密を知りたい。
何も無いなんて言わせない。
約束するよ。
何を聞いても僕はギナマの友達、
いやそれ以上の存在だ。
お姉ちゃんも一緒だよ。
僕たちは不思議な絆でつながっている特別な関係。
何を聞いてもギナマの事を嫌いにならない。
僕ね、夢の中で
ギナマが綺麗な刀を抱えて
泣いているところを見たよ。
それって特別な絆でつながっていると思うでしょ。
どうして泣いていたのかなあ、って心配になった。
だから警察が来たらここには居られないと思うけど…
気持ち的にはいつもつながっているんだよ。」

