カラン カラン…
店に入ると、私を呼ぶ声。
「いずちゃん久しぶりっ!」
…この声は水沢君。
あ……まだあの時のお金返してないや…。
前に水沢君と二人でファミレス行った時、絢斗君がいて急に帰ったんだよね……。
「水沢君っあの時のお金まだ払ってないからバイト終わったら払うねっ」
申し訳なさそうに言うと……
「え?
いいよいいよっ安かったし!
少しくらい男に甘えなあ~っ」
ニコニコしながら私に言う水沢君。
「えっ…でも」
「なんか俺と遊んだせいでいずちゃんの彼氏ご機嫌ななめっぽかったし?」
苦笑いする水沢君。
んー……
「…じゃあお言葉に甘えようかな?」
私がそう言うとうんうんと首を縦に二回振った。

