「姉ちゃんっ」 陽希が勝手に私の部屋のドアを開けて入ってきた。 「なーに陽希?」 私が返事をすると近づいてきた。 「高校受験の過去問とかないっ?」 そう… 陽希は受験生。 もちろん絢斗君も。 「あぁ過去問? それならここにあるはず…」 机の引き出しを開けて取り出した。 でも相当昔のだけどなぁ…… 「おっさんきゅーッ!」 私の手から取ると早々と部屋に戻っていった。 はぁ…… 浮気事件の日からずっと絢斗君とは会えていない…