和泉の答えを待っていると、さらにイラッとした。
「い、一応……」
…一応……?
俺ってちゃんとした彼氏じゃないの?
和泉と付き合ってるんじゃないの?
…なんで…なんで一応なんて言うんだよ……。
嫉妬で…頭が殺られそう…。
「げ、まじ?
うーわ……いたのかぁ……」
下心あんの丸見え。
お前なんかに和泉渡すわけねぇだろ?
和泉は小6の時から俺のものなんだ。
今さら…渡すかよ…。
俺はイライラがピークになり立ち上がった。
「?…絢斗どした?」
友達がみんな立ち上がった俺に視線を向ける。
「………」
俺はそれをシカトして和泉のいる席へ向かった。
「はっ?あ、おい絢斗ッ!?」
友達の声なんか気にしない。
…今は和泉だけ…和泉だけしか見えない。
「いる……っよ!?」
まだ話が続いていたのか、いるよと言う時に俺は和泉の腕を引っ張った。

