寝不足だったせいか、いつの間にか宿舎に着くまで寝ていたらしい。


『よく寝たぁ〜〜ふあぁ〜…。』


大きな欠伸をしながらバスを降りる。


ゴツッ


「お前寝すぎ…。」


竜也が手の甲で軽く叩いてきた。


『竜也だって寝てたくせに…。』


頬を膨らませ竜也を睨む。


「……。」


無視か!!くそーッッ!!
そのしけた面がムカツクッッ!!


無表情だから何考えてるか分かんないし。


もっとお兄ちゃんらしくしてくれたらな〜
そんな願望も叶う確率は低いと思うけど…。




宿舎は峰岸学園の貸し切りみたいだ。
しかも敷地が広いから散歩も出来そう。


外観は結構綺麗だ。
何階まであるか分からないけど、高層ビル並に高い。


内装は無駄にキラキラしている。
きっとシャンデリアがいくつもあるせいだ。


あっ、お土産屋もある。
家族の分買っとかなきゃ。


フロントで部屋の鍵を2つ渡される。




部屋は3人1部屋…。