「瑠羽…愛してる。絶対大切にする。」






耳元で囁く竜也の手が私の頬を撫で、私の手をとり指先にキスを落とした。




竜也の瞳は熱を帯びていて、熱い眼差しに私の胸がドクンと高鳴った。


絡み合う熱い視線。


小さな吐息とともに、2人の身体が重なった。








――――…
――――――…




私が竜也に出会ってもうすぐで1年。


最初はクールでちょっと無愛想な孤高の王子様って感じだったけど、話しているうちに竜也は打ちとけてくれて、だんだんと笑ってくれるようになった。


兄妹として過ごし始めて、最初は友達みたいなお兄ちゃんって感じだったけど、気付いたら竜也を目で追ってる自分がいた。


最初はなんで竜也を目で追ってしまうんだろうとか、なんで一緒にいると胸がドキドキするんだろうって、この感情がどういうものなのかよく分からなかった。




友達として好き?

好きだけど違う。

家族として好き?

好きだけど違う。




じゃあこの感情は何?
自分の中で渦巻く疑問を解決に導き出したのは紅輝さんに告白されてから分かった。