☆男目線☆ 【完】

「俺が行ってくる。」


『でも…。』


「今瑠羽が行ったら余計刺激させるだけだ。」


『……。』


秀はそう言うとフッと微笑み、私の頭を一撫でして教室を出ていった。


まるで“大丈夫だ”というように。




私は後ろ髪が引かれる思いで踵を返し、自分の席に戻った。




ちょうど麗と翼、隼人が机をくっつけてお昼ご飯を広げていた。


隼人は瑠羽の隣をキープし終始笑顔。


瑠羽の隣をとられ、隼人を威嚇する麗。


隼人と麗の様子をオロオロしながら見ている翼。


私は溜め息を吐きながら自分のお弁当を出した。




隣ではずっと隼人が話し掛けているのに、瑠羽は上の空だった。


食も進まず半分以上残し、気付いたら昼休みは終わっていた。


チャイムが鳴ったと同時に苦渋の面相をした秀が帰ってきた。