加速していた鼓動が、急ブレーキをかけ止まった。 「…」 "俺と一緒に暮らそうか?" 「は!?」 バッと顔を後ろに向けると、柳先生の顔がすぐ近くにあった。 「!」 「よし、そうしよう。決まった」 ニカッと笑い、ぽんぽんっと頭を叩くのを合図に柳先生は立ち上がった。 「明日は休みだし、引っ越しは明日にするか…あ、その前に俺ん家掃除しないといかんなぁ」 ブツブツと一人で喋り、勝手に悩み始めた。 「ちょ…ちょっと待ってよ!」