「まぁ、ウチ等いつもあんな感じだから。」 
 
笑顔が爽やかな女の子は家まであたしを送ってくれた。 
 
華麗なるシカトを見た後に気まずくなったあたしは 
 
すぐに帰宅を宣言したのだ。 
 
あの子が引き止めたのだから、お礼を言うのはあるかもしれないけど 
 
まさか家まで送ってくれるとは思わなかった。 
 


まだここら辺の地理をあまり知らないあたしとしては 
 
かなり助かったんだけどね...(笑) 
 
 
けれど、何であたしの家わかったのかな~?? 
 
言った覚えないし.... 
 
 
「そんなの簡単だよ」 
 
女の子はせせら笑った。 
 
あたしはなんか馬鹿にされたような気がしてならなかった。
 
現に賢そうな子だし。 
 
「ここらには空き物件があんまりないからさ、引っ越してきたんだとしたら 
 このアパートだなぁってね。それに、あんたさ校門出たとき迷ってはいたけど 
 微妙に足はこっちの方向に歩こうとしてたんだよね。本能っていうか 
 なんかそんな感じ?それで分かったってワケ。」 
 
 
女の子は細い指でピースをしてみせて 
 
舌をちょろっとだした。 
 
 
 
すごい子だ。観察力が半端無い。