もう一人の男の子もふいに 
 
自分も欲しくなったのか、それともただ暇つぶしか分からないけど 
 
「ゼリーは?」 
 
と空気中に言葉を放り込んだ。  
 
その声は意外に透き通っていた。蒼いサファイアみたいだった。 
 
無論、蒼いサファイアのようだなんてちょっと 
 
例え方がおかしいかもしれないけど...  
 
 
空気中に放り込んだ言葉は、霧のようにふわっと消えた。 
 
やまびこにはならなかった。 
 
まぁ要するに、周りの方々は見事に自分は関係ないといわんばかりに 
 
シカトをなさったというわけで...