転校生ということばは 
 
あたしをひとりにしていくようだった。 
 
なんだか 
 
皆のなかに入りづらかった。 
 
どうしても自分の前には 
 
手を伸ばしても届かないものがあるようだった。 
 
 
やっぱり 太陽は眩しかった。 
 
 
「これやるよ」 
 
ふいに小さいほうの男の子が 
 
目の前に青い色の 
 
スティックゼリーを差し出した。 
 
 
スティックゼリーといっても 
 
駄菓子屋とかに売ってそうな 
 
安っぽいやつだけど。 
 
 
青いトコからして 
 
安いことは聞かなくても 
 
分かった。 
 
 
「ありがたく もらっときなよ。」 
 
少女は、にかっと口をあけて笑った。 



ありがたくというほどのものではないと思うけど 
 
もらって損する物でもないし 
 
...というと利益重視みたいだけど 
 
とにかく くれるというのだから もらっておこうか。 
 
 
「ぁるがと。」 
 
それは 予想を超えた小さい声だった。 
 
しかも なんか...情けない気がする。 
 
自分ながら呆れてしまった。 
 
これが 自分なのかと。 
 
 
でも相手は別に気を悪くしたわけじゃないみたいだった。 
 
それよか 自分も食べ始めていた。
 
 
それよりこのゼリーどうしたのかな??