「侑希ーっ!何がいい?やっぱハンバーグ?シャケもあるぜ?あとは―――」



李玖がなんだかいっぱいお弁当を見せてくる。



どれも…しっかりした食事、といった物だった。




見ているだけでお腹いっぱいだわ…。




そんなことを思っていると、隣から声がした。




「侑希。なんか食えよ。これぐらいなら食えるだろ?」




そう言って楓が差し出したのはツナサンドだった。




「ぇえ…。ありがとう。」




私は楓からサンドイッチを受け取り、その袋を開けた。




「侑希ちゃん、それだけ?」




嘉が聞いて来た。




「ぇえ。食欲ないから。」




嘉は心配そうな表情をしたけど、何も言わなかった。