私はこれ以上話しを聞いていても仕方がないと判断し、ボーッと空を見つめていた。
「俺らは鳳狼とやり合うつもりはねぇな。」
「それが本心だって、誰が信じるっつうんだよ?」
「…タツキ、言い過ぎだ。」
「うっせぇミチル!」
「はぁ……」
嘉のため息。
私ももうめんどくさいわ。
「今は本気でこことやるつもりなんてねぇんだよ。」
「今は、だと?」
「弘夜に何かしてたらぶっ潰してた。」
淡々と話す蓮士。
それに向こうはチッと舌打ち。
「つまりてめぇらの勝手な勘違いっつーことだろ?」
藍色の頭を掻きながら李玖が言う。
それに、向こうの灰色の髪をした男が口を開いた。
「…悪かったよ。俺らが。」
「それで済ますつもりなわけ?」
楓の挑戦的な話し方。
「どうしろっつーんだよ。
……ユウキ、お前もふて腐れてんじゃねぇ。」
灰色の男が金髪の男の頭をパシッと叩く。



