しばらく車を走らせると、だんだん道に人が多くなってきた。
目の前には学校。
そこへ向かって制服を来ている人や、そうじゃない人も、たくさんの人が歩いていた。
「侑希ちゃん、あの目の前の学校が今から行くところだよ。
今日は文化祭らしいから…人が多いのはそのせい。
着いたら蓮の所に行って、一緒にいてね。」
私は依然として窓の外を見ながら「分かったわ」と答えた。
どうして蓮士と一緒に歩くんだろう。
ていうか、文化祭って何…
私はそれは口にしなかった。
文化祭は、なんとなくこの雰囲気で分かる。
あまり私は好きになれない、人が多い学校行事。
そんなとこだろう。
車の前を走っていたバイクが止まり、私たちが乗っていた車もそれに合わせて止まった。
ちょうど、校門の前あたりだ。
そして私が車から出ようとドアに手をかけると。
「「「「「「きゃああああああ!!」」」」」」
「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」」
車内なのに、耳をつんざくような声がした。
その大きすぎる声に、地面が揺れる。
男も女も関係なく、同じように叫んでいる。
なんなのこれは……
とにかくうるさい。



