華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




「侑希さんが来てから幹部の人達は少し変わったんスよ〜」


不意に、一人が口を開く。

すると周りの他の人も「そうだな〜」と言いはじめた。



変わった?

どう変わったって言うんだろう…

確かに楓は話し方が変わったけど…




「なんて言うか、丸くなったっス。」

「丸く?前はどうだったの?」

「前はですね…俺ら桜華のメンツには優しくて…でも一線は引かれてて…みたいな感じっスかね?

挨拶とかは返してくれるんスけど必要以上に話すことはなかったっス。」



一線は引かれてる…


私的にはそれは今も変わらないと思うんだけど…


そうじゃないのかしら?



私は、自分が引いてるから人のそれに気づかないの…?




「とにかく侑希さんのおかげで俺らはもっとここが好きになったんス!

ありがとうございますっス!」



全員を代表してか、弘夜が笑顔で言った。




みんなが笑っていて…


私はここにいるのが怖くなった。




でも、嬉しいと…

楽しいと思った。




私は……――




変わっていくのだろうか?