楓は普通に振る舞い、学校へ行き放課後は城でみんなと一緒に騒いだ。 もう、朝の事など忘れていた。 でも――――… “……かえで……” ――ビクッ はっきりと。 間違いなく、エリカの声。 楓は肩を揺らした。 周りには、誰もいない。 もう夜で、みんなは大広間で夕食と言って宴会状態だ。 楓はカタカタと肩を揺らしつつも急に、そうすることが正しいと思って家へと走った。