華〜ハナ〜Ⅰ【完結】






「楓、今学期で転校するんだって?」



ふいに圭祐が話し掛けてくる。


…転校?



そんな話は聞いてない。


あ、でも確か蓮がそんなことを言っていた気がする。



あまりにも話を聞いていなさすぎたか…。





楓は「らしいね」と言い、圭祐はそんな楓を教室ではなく保健室に連れていった。




「…なんで保健室?」


「楓は今日は寝てろ!すっげぇクマ出来てる!!」




そう言って、ベッドに入れられた。



なんでだ…


と思っていた楓も、あたたかい布団を被せられて、すぐに深い眠りに落ちた。