あれから一週間。 楓は蓮の家から一歩も出ていない。 一日に2時間くらいしか寝ないし、食事をとる量も少ない。 蓮は心配しながらも特に何も言わないし聞かなかった。 「れーんーっ!」 蓮の家にいて分かったことがいくつかある。 朝ごはんは梨羅が持ってくること。 梨羅とは蓮のいとこであること。 この家はあのレンガの家に蓮をおかないために作られたものであること。 それだけ。 蓮は楓に何も聞かないかわりに自分のことも何も話さなかった。