ジャリッ… どれくらい経ったのか分からない。 公園に誰かが入ってきた音で楓はハッと目を開けた。 空はもう真っ暗に染まっている。 寝てたのかな… 楓はそう思い、きしむ体を無理矢理起こした。 「…誰だ?」 低い声が楓を震わせた。 威嚇するような、探るような低い声。 「…………。」 「…答えろ。」 楓は口を開けなかった。