華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




「さて、楓…って呼んでいいか?

まあ座れよ。俺のメシはうまいぞ。」



俯いたままの楓にゴウの声が聞こえ、楓は顔を上げた。


そこにはニコニコと笑うゴウがいて、楓は頷いてテーブルについた。




「ほら。」



そう言って楓の前に並べられた料理はどれも美味しくて、楓は久しぶりに他人が作った物を食べた。




「…美味しかった、です。」



楓がそう言うとゴウはニカッと笑って「そーか!」と言って楓の頭を撫でた。




楓は、自分を見るゴウの目に懐かしさが浮かんでいることに気付いた。


そしてじっとゴウの顔を見つめた。




切れ長の目に、高い鼻。

少し細めの眉、額には切った跡がある。

薄い唇は浅黒い肌に合う、薄いピンク色だった。




作り物のような綺麗な顔。


こんな人は始めて見た、と楓は思った。