グラウンドには大量の人。
その真ん中を通って帰る。
それが俺達に課せられた事だった。
“学校での行動は喧嘩以外規制しない
その変わり学園にも利益をもたらせ”
それが決まり。
最初は何をすれば良いのか全く分からなかったが、嘉が歩くだけで十分だ、と言ったからそうした。
そしたら学園は生徒がイキイキしたし、入学希望者も増えたらしい。
いつもは、俺達がグラウンドに降りるまで女たちの歓声が上がっている。
正直、うるさくてしょうがないしウザい。
だが、決まりは決まりだ。
守らねぇと進級.卒業が怪しくなるやつがいるからな。
それに、この決まりのおかげでテストさえ点数をとれば授業を受けなくていいことにもなってるし。
……俺の、仲間のため。
そう思えば堪えられる。



