「………エリカなんか嫌いだ。」 一週間後。 二人は車で楓の家へと向かっていた。 「ひどいのね、楓。」 エリカは車を運転しながら眉を下げて寂しそうに言う。 エリカの家から楓の家はそう遠くはなく、すぐに着いた。 「さ、行こう?」 車は止まったのになかなか降りない楓にエリカが呼びかける。 楓はエリカを見た。 「絶対にあたしが一緒にいるから、ね?」 寂しそうに言うエリカを見て、楓はしぶしぶという感じで車から降りた。