華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




「楓!起きて!!」



楓が目を開くとニコニコと笑うエリカ。



「眠たいの?」


そう聞くエリカに楓はふるふると首を振った。




「じゃあ、お買い物いこうか。」



そう言ったエリカに差し出された手を、楓はゆっくりと握った。





外に出ると、空は雲一つない青空だった。


ただ、風が少し冷たい。




「楓、寒くない?」


そう聞くエリカは、今日は白いコートに身を包んでいた。



「寒くない」



そう答えた楓にエリカは微笑み、

「寒くなったら言ってね。」



そい言ってタクシーを拾った。