華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




手当をするときもエリカは何も聞かなかった。


どう考えても一日、二日で出来た傷ではない楓の怪我。


それを見ても何も言わなかった。



「骨折はないみたいよ。何日かしたら治るからね。」



手当が終わった後、そう言っただけだった。






気がつけばもう夜。

楓はあくびを噛み殺していた。



そんな楓に気がついたエリカ。



「楓、もう寝たら?ベッドまで連れてってあげる。」



そう言ったエリカに、楓は着いていった。



「あたしはこっちの部屋にいるからね。何かあったら呼んでね。」



優しく笑ったエリカに向かって楓は頷いた。