華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




「俺、女が嫌いって言うよりは女が怖いんだ。

小さい頃は母親と5歳年上の姉貴と三人で暮らしてて。

物心ついたときには俺の体には常に傷があった。

かすり傷もあれば、切り傷、打撲、たぶん骨折も。

だけど病院なんて行ったことなかった。


母親と姉貴に虐待受けてたんだ、俺。



目ぇギラギラさせて俺のとこに歩いてきて。

頬叩いたり腹殴ったり蹴ったり。

毎日がどうしようもなく怖かった。



だけど叫んだらさるぐつわされて。

抵抗したら次の日からは手錠がかけられた。



何年も何年も…

俺は一人になることなんてなくて、

常にどっちかに虐待されてた。




でも、6歳になったころ。

母親も姉貴も家を出て行ったんだ。

だれか知らない男が3人いて、そいつらに連れて行かれた。

いま考えたら警察だったんじゃないかと思う。


男のうちの一人は俺に向かって

ちょっと待ってろって言った。


だけど俺は怖い思い出しかないそこから逃げ出したんだ。